SVRの背景
レンジローバースポーツSVRは、最高出力575psのV8スーパーチャージド・エンジンを搭載した「ランドローバー史上もっとも速く、もっともパワフル」なSUVだ。
いうまでもなく、似たような位置づけのハイパフォーマンスモデルは他のプレミアム・ブランドからもリリースされているが、ある1点においてSVRはライバルと大きく異なっている。それは、SVRを手がけたランドローバー・スペシャルビークルオペレーションズ(SVO)部門の役割にあるといっていい。
一般的にいって、この手のハイパフォーマンスモデルを企画・開発しているのは、各メーカーのレース活動を担当している部署か、それに近い存在である。だからこそハイパフォーマンスモデルを開発できるが、それと同時に内外装の仕立てがどうしてもレース寄りになる傾向が強い。たとえばインテリアは黒のレザーに赤いステッチが入り、随所にカーボンパーツがあしらわれているといった具合だ。